彼岸花と秋の魚をめぐる旅
- 鬼灯すすき

- 2020年9月26日
- 読了時間: 10分
更新日:2022年10月12日
昨年…いや一昨年くらいからの願望だった「群生の彼岸花を見てみたい」という欲求を果たすべく、青森から帰ってわずか4日後の土日を使って岩手から宮城にかけて一人旅に行ってきました。

混雑を避けるのと僅かな晴れ予報の時間帯を掴むため、またしても深夜25時に家を出発。
しかしまだ青森の疲れも抜けきっていない状態での7時間運転が効いたのか途中で仮眠してしまい、ついでに寄っていく予定だった「厳美渓」を諦めることに…そこはまた今度別のプランで行くと切り替えて、第1目的の「如意輪寺」を目指します。

岩手県北上市にある「如意輪寺」に到着しました。


今年はこの時期でもなかなか冷え込まず開花が遅れているそうですが彼岸花、美しい…。
というか初めてちゃんと見たかもしれません。これを機に色々調べましたが、湿気に弱い多年草みたいなので雪の下になるとだめになったりとかそういう問題で新潟にはあまりないのでしょうか。

自分以外には先に来ていたもう1名くらいしかいないようで、その人も写真を撮り終わったのかいなくなったので門側を向いて1枚。いい感じの写真が取れました。


朝露に濡れた彼岸花。それにしても不思議な造形ですよね…7時間近くかけて見に来るほど自分がこの花に惹かれたのは色か名前か形か…なんて理由付けようとしてみましたが、まあぶっちゃけアニメやゲームで見かける幻想的な花って所に一番惹かれてるんだと思いますw

この土日もスッキリしない予報の中、わずかに見えた青空。
青森旅で自分の中でもうすっかり秋だなあという気持ちに切り替わったので、なんだかノスタルジックな気分が継続中です。

ただこの門から寺への道の脇をみると、まだ少し時期が早かったみたいですね。
ここのリアルタイムの開花情報がなかなかないので一発勝負できてみましたが、1年のうち僅かな期間にしか無い花の見頃に土日が重なり、そこにまた天気が重なりって考えるとなかなか難易度が高いです。

メインは彼岸花ですが、今回はGoTo使って宿もとったのでサブ目的の「秋の魚」も堪能して行きたい所。
北上市から大船渡へ移動し、「海の幸ふるまいセンター」で朝食を…。

秋の魚といえばやっぱり秋刀魚ですよね!
しかし、刺身と塩焼が究極の2択すぎる…数分頭を悩ませ、塩焼を注文。

メニュー置きにはこんなものも。
これは覚えておいてまた近くに来た時に挑戦してみよう。

しばらくすると塩焼が来ました。ごはんと味噌汁、海藻の和え物はセルフなのでよそってきて鮮さんま塩焼き定食(大)800円、いただきます。
大ぶりの秋刀魚、新鮮さを感じる身と脂の味…今までで食べたさんまの中で一番美味しいかも…。これでご飯味噌汁おかわり自由で800円なんてよそ者の自分からしたら大満足なんですが、今年は不漁で大幅値上げ、普通の年はこれが500円だそうです。うらやま…!

こどもの頃は食べれなかった内臓もいつしか大好物。
不漁のなかいただける秋刀魚に感謝し、ごちそうさまでした。
朝食を食べ、コンビニやドラッグストアで買い物したり諸々用事をすませ、そのまま大船渡で仮眠します。

大船渡にとどまったのはもう1店舗気になる「黒船」というラーメン屋が気になり、そこで昼食をいただきたかったからです。

こちらの人気店では秋刀魚だしのらーめんがいただけるとのことで、秋刀魚第2ラウンド開幕です。

別の所にあった本店がここに移動してきて、2号店が別の所にできたって感じでしょうか。
しかしここも人気店と言う割にすんなり入れたし、おしゃれな複合施設の2号店に客が流れてる…んでしょうか、最初検索かけたら2号店の方に誘導されたり色々情報が錯綜していますw


初来店なので一番人気っぽい「特製秋刀魚だしらーめん」の醤油をいただきます。
おお…スープに秋刀魚を感じる。イロモノかと思っていましたが普通に美味しいあっさりスープです。トロトロな豚バラ、レアな豚ロース、ぷりぷりの鶏の3種のチャーシューがこれまた美味しい!久しぶりにスープ飲み干しちゃいました。

大船渡から石巻へ移動し「道の駅 上品の郷」でホテルのチェックイン時間まで時間つぶし休憩。ここはかなりの大型の道の駅で、温泉もやっているようで時間つぶすのに最高と思ったら温泉は改修中でした。

ここの「金華サバ漬け丼」もめちゃくちゃ美味そうだったのですが…大船渡で朝昼食べたし、金華サバはこの後石巻で食べる予定だったのでまたの機会に。

ミニストップ…じゃなくて「石巻サンプラザホテル」にチェックイン。
ブログ書いていてリンク貼るために検索したらホテルの横に幽霊って検索候補が出てきたけど見なかったことにしようw何もなかったし。

感染対策のため向かいにある同じ経営の「石巻グランドホテル」でチェックインを行ってくださいとのことでした。最初はこちらに泊まろうと思っていたのですが、今回は素泊まりなのでなるべく値段重視でサンプラザの方に。ただこちらもお値段そこまで高くなかった割にはエントランスの時点でかなり高級感を感じました。また機会があったら利用してみよう。

サンプラザホテルは1泊素泊まりでお値段なんと2500円!
もちろんGoTo込ですが無しでも土日で4000円ってリーズナブル…。


この日は友人に雪山人狼に誘われており…夜は予定ないし、ホテルにいい回線があったらノートPCで参加できるなとコントローラーを持ってきたのですが、普段用意しないコントローラーに気を取られすぎてバッテリーのコードを忘れてしまった…。そしてそういう時に限ってあるホテルの有線回線…w

気を取り直して外へ。
石巻マンガロード、とのことで至る所に銅像が。


店が並んでいるのは駅につづくこの通りだけっぽかったです。石巻、調べていて気づいたんですがどこの飲食店もだいたい20時には閉まるみたいで…宿が安いのとかも合わせて震災の影響だったりするんでしょうか。

予約していた「富喜寿司」さんへ。

気さくな大将がいらっしゃるとのことでしたが、このご時世…に加えこの日もお客さんは地元の顔見知りの方ばかりだったようで、よそ者はあまり好まれないかな…というネガティブ思考に陥ってしまい、「おまかせにぎり」だけ頼んで帰ることに。アワビやウニもあって豪華…!珍しいのはクジラ?とシャコでしょうか。シャコもクジラもあまり自分から食べたことなかったんですが、その価値観が変わる美味しさでした。お寿司と1対1で向き合っていると「お客さん、どこから来たの?」と大将。た、大将…!

「へぇ~彼岸花ね、綺麗だよね」「今日は寒いけど、新潟の人は慣れっこでしょ」と本当に気さくに話してくれる大将。「お酒は飲まないの?」と聞いてくださったので飲みます飲みます!とお刺身と一緒に熱燗を注文。
先にお寿司食べてお刺身と熱燗て完全に順番逆ですねw
そんな後から注文する自分に「余計なこと言っちゃったかな」なんて言ってくれて、ああ良いお店だなぁとほっこり。そして寿司屋呑み久しぶりだな~というかプライベートでの寿司屋呑みって初めてかも…。
旬の穴子や金華サバのにぎりも食べたかったんですが(初回でメニュー表にないのを聞くのは図々しいかな…?)とまだネガ思考引きずってたのもあり、ここで〆。寿司屋慣れしてないのもありますがコミュ障な性格がにくい…!
次はそのへんも克服してまた来ます。

石巻の鮮魚は堪能したものの、逃してしまった金華サバ…を求めちょっと他の店の前でメニューを見たり考えながらフラフラしましたが、この日はお笑いの日ということで7時からのキングオブコントを見るためホテルに戻りました。飲み物を買いに駅前のイオンを覗くといい感じの半額のお寿司とお刺身があったので、キングオブコントをみながらホテルでプチ延長線。ジャルジャル好き。

翌朝。6時に起きてチェックアウトし、大崎市の「羽黒山公園」へ到着。この時間、この天気だというのにすでに何台も駐車場に車が停まっていました。



如意輪寺はお寺と彼岸花の組み合わせで雰囲気がまた良かったですが、こちらは数がすごいですね。




坂を少し登ると開花している割合が増えてきました。僅かな標高の差で違うのでしょうか。







来ている人は全員カメラを構え撮影に励んでいます。自分だけスマホでパシャパシャしてるのがちょっと恥ずかしい。一応一眼レフのカメラあるんですがブログに残す手前、スマホのほうが何かと楽なんですよね…持ってるだけでカメラ知識も殆どなくて綺麗に撮れなそうだし。

花ばかり撮っていたのですこし趣向を変えて「公園」メインで撮ってみたり。









多くのカメラマンが三脚を置いて撮影していたスポットが空いたので自分も真似して構えてみました。なるほどここの道を撮っていたのか…と、しまった、別角度からレイヤーさんが撮影中だったようです…刀剣乱舞でしょうか。

角度を変えて撮影。ここに青空が広がっていたら最高ですね…!





こちらも見頃には少し早いかな?という印象でしたが、初めてみた幻想的な群生にすっかり心奪われました。来年もまた天気や開花情報をチェックしつつこの季節に見に来たいものです。

彼岸花を堪能し、奇しくも昨日断念した金華サバを食べるため、「道の駅 上品の郷」に戻って「金華サバの漬け丼」をいただきます。

高知の清水サバ、八戸の前沖サバと今年は偶然にもサバめぐりをしていますねw
こちらの金華サバは…くさみがなく美味しいのはもちろんなんですが…厚めに切られた身から感じるその柔らかさが衝撃…!!とろけてしまうちょうどいい塩梅の漬け丼、道の駅クオリティを超えている…ちょこんと刺さった骨せんべいも嬉しい。

コロナ禍における食のキャンペーンをしていたようで、こんなパンフレットをもらいました。一緒に付いてきたはがきにアンケートを書いて送ると石巻の食品詰め合わせが抽選で当たるみたいです。こういうの当たった試しがありませんが、せっかくなので送ってみよう。

帰り道、沿岸沿いに少し走ってから最後亘理に寄って帰るか…と地図を見ると、石巻の南に松島の文字が。当初予定にありませんでしたが、少し時間もあるし同じ方角なのでふらりと寄っていくことに。
ここの駐車場が偶然にも空いていたので駐車してぶらりと歩いています。


まずは端厳寺へ。高所恐怖症的に、ここの隙間がめっちゃ怖い。


2度目の松島は霧と雲に包まれ、これはこれで雰囲気があります。



お参りして、今回は桟橋の方まで足を運んでみます。



ちょうど遊覧船が出航するみたいでした。
ほんと下調べ無しで急遽来たので、Twitterでよく流れてきたざつ旅キャンペーンもこの場で調べてもよくわからず、案内所とかで聞けば解決するんでしょうけど、またもやコミュ障モードに入ってしまったようでしどろもどろ。

ここまで来て、うーんやっぱりここはついでじゃなくて天気のいい時にちゃんと観光したいな…と思い、切り上げることに。遊覧船も未体験だし、次こそはちゃんと下調べしてざつ旅巡礼もしてみたいですね。

松島から40分くらい、最後の目的地「和風レストラン 田園 亘理店」に到着。2度目の来訪になりますが相変わらず凄い人だ…。

前回同様すぐできる持ち帰りのはらこめしを頼んで車で食べるのもありですが、今回はここが最後の目的地で時間に余裕もあるのでまったり待って入店。ウェイティングボードの記入も人の数もすごいですが、あらかじめ大量にごはんを炊いてその上に身といくらを乗せている感じなんでしょうか、以外にも回転率が良い…かも。

持ち帰りはホントはらこめしだけなので、お店で食べるとめずらしい「鮭の白子の煮付け」が味わえるみたいです。お吸い物も上品で美味しい。

旬の鮭の身と、プチプチっと弾力のあるいくらを頬張るなんとも贅沢な親子丼。
鮭の出汁で炊き込んだご飯がまた美味しいんですよね。
亘理から5時間かけて帰宅。振り返ってみるといつもより少しナイーブ味のある道中だったのも秋の哀愁のせいでしょうか。
実は今回行った「如意輪寺」「羽黒山公園」は青森旅の帰り道でもあったため、無理して寄っていこうと思っていたものの…断念せざるを得ないような体力と気力の低下が見られたので次の土日に分割したわけだったのですが、おかげで青森に引き続き東北の美味しい旬の海鮮に出会えることができました。
GoToも終了まで残す所あと3ヶ月…今年の遠出は今回で終わりにして、主に隣県の近いところで普段は行けないようなお高めの宿でゆっくり…を体験してみたいと思います。


彼岸花って名前のせいかもしれないですけど、いっぱい咲いてると不思議な気持ちになります(私だけ?笑)。
500円時代のサンマ定食最強ですね。近所にあったら週一で通いそう笑
はらこめし大好きなんですけど、ほっきめしもあるんですね…。ほっきも大好きなんでどっちも食べたい…。
キャベツ